スーツの袖丈直しは自分でできる?袖が長い時の対処法・料金を解説
2024/08/27
スーツに関する基礎知識
スーツの袖丈が自分のサイズに合っているかは、ビジネスマンの印象を左右する大事なポイントです。袖丈が長すぎると、相手にだらしない印象を与えかねません。
一般的には、スーツの袖丈は手のくるぶしから約1.5cm上に袖口がくるのが理想とされています。ただし、購入したスーツの袖丈が合っていなかった、体型の変化でしっくりこなくなったなどの方も多いと思います。
そこで本記事では、スーツの袖丈直しを自分で行う方法や依頼する際の料金相場について解説します。スーツの袖が長いと感じた時の簡単な対処法も紹介するので、ゆっくり直したり依頼したりする時間がない方は、ぜひ参考にしてください。
スーツの袖丈直しを自分で行う方法5ステップ
スーツの袖丈直しを自分で行う流れは、以下の5ステップです。
- 必要な道具を揃える
- スーツの袖丈を測る
- スーツの袖を切る
- 袖を縫う
- 仕上げにアイロンをかける
袖丈が自分に合っていないと感じた際は、上記の流れでサイズ調整をおこなっていきましょう
必要な道具を揃える
スーツの袖丈を自分で直す場合は、まず以下の必要な道具を揃えます。
道具名 | 用途 |
---|---|
針と糸 | スーツを縫い合わせる |
はさみ | 生地を切る |
まち針または安全ピン | 生地を固定する |
アイロン | 縫い目を整えたり、折り目をつけたりする |
メジャーまたは定規 | 袖丈を正確に測る |
チャコペンまたは布用マーカー | 生地に印を付ける |
綿のハンカチ | アイロンをかける際のあて布として使用する |
これらの道具を揃えることで、スーツの袖丈を自分で調整できます。特にアイロンやまち針・安全ピンは、仕上がりをきれいにするために重要なので用意しましょう。
スーツの袖丈を測る
必要な道具を揃えたあとは、スーツの袖丈をメジャーまたは定規で測ります。
次に、肩の骨が外に突き出ている肩先から、手首のくるぶし1.5cm上の位置までを測ります。ここでは、リラックスした状態で立つか座り、腕を自然に下ろして肘を曲げないようにして測りましょう。
目安として親指の先から袖口までが11〜12cmの位置に来ているかも、あわせて確認するとなお良いです。
左右の腕の長さが異なる場合もあるため、片方だけを測ると、アンバランスな仕上がりになってしまう可能性もあります。腕の長さを測る際は、必ず両腕それぞれの長さを測りましょう。
スーツの袖を切る
スーツの袖丈と腕の長さを測ったら、何cm短くするのかを決めます。切る位置は縫い代用としての布が必要なため、多めに余裕を持たせなければいけません。
次にチャコペンまたは布用マーカーで印をつけ、はさみで切っていきます。切る前にアイロンで折り目をしっかりつけておくと、きれいに仕上がります。
ただし、5cm以上も袖丈を短くする場合は袖全体のバランスが崩れる可能性があり、自分での調整作業はおすすめできません。また、袖丈直しは見た目に大きく影響するため、慎重に作業することが大切です。
少しでも自信がないと感じた場合は、プロに依頼すると良いでしょう。
袖を縫う
短くする箇所を切ったあとは、スーツの色に合った糸と針、またはミシンを用意して、袖を縫っていきます。
まず、切る位置をまち針で固定して、大まかに手縫いで仮縫いしていきます。この段階で袖丈の長さを再確認し、必要に応じて調整しましょう。
本縫いを手縫いで行う場合は、縫い目が表から見えないように細かい針目で丁寧に縫い進めていきます。ミシンを使う場合は、スーツの生地に適した設定でかけていきます。縫い目が均一になっているかを都度確認しながら行うと良いでしょう。
最後に、裏地を適切な長さに調整し、袖に合わせて縫い付けます。裏地は袖よりも少し短めにするのが一般的です。
仕上げにアイロンをかける
余分な袖を切って縫い終えたら、仕上げにアイロンをかけていきます。
まず、スーツをアイロン台に置き、シワができないように袖を広げます。肩から袖にかけて優しくアイロンをかけましょう。アイロンを強く押し付けず、軽くなでるようにかけると良いです。
アイロンの適切な温度は、以下のとおりです。
- ウールの場合:中温(140~160℃)
- 綿や麻の場合:高温(180~200℃)
- 化学繊維の場合:低温(110~130℃)
アイロンを直接生地に当てるとテカリやダメージの原因になるため、必ず当て布を使用してください。
ボタンや装飾部分にはアイロンを直接当てないよう注意しながら、袖だけでなく肩から背中、襟、前身頃へと順番にシワを伸ばしていきます。アイロンがけが終わったスーツは、ハンガーにかけておくと形が整いやすくおすすめです。
スーツの袖が長い時の簡単な対処法
スーツの袖丈を自分で調整するのは自信がないけど、プロに依頼する時間もないといった方も多いのではないでしょうか。そういった場合は、以下のような簡単にできる対処法を行うと良いです。
- カフスを折り返す
- 袖止めクリップを使う
- 仮縫いで一時的に調整する
- ボタン位置を調整する
ただし、これらの対処法は一時的なものであるため、最終的にはプロに袖丈直しを依頼しましょう。
カフスを折り返す
スーツの袖が長い時は、カフスを折り返すと良いです。袖口を内側に折り返すことで、簡単に見た目を整えられます。
ただし、折り返しの幅は1.5cmから2cm程度が一般的で、2cm以上折り返す必要がある場合には向いていません。
カフスを折り返したあとは、アイロンをかけると折り目がきれいに整います。アイロンをかける際は、生地を傷めないために必ず当て布を使用しましょう。
袖止めクリップを使う
袖止めクリップを使うことで、一時的に袖の長さを短くできます。
スーツを着用したうえで長い部分を確認し、内側に折り込む位置を決めます。次に、裏に折り込んだ部分を袖止めクリップでしっかりと固定しましょう。
袖止めクリップを取り付けたあとは、必ずスーツを着用した状態で袖の長さが適切に調整されているか、自然に見えるかをチェックしてください。
ただし、クリップを長時間使用すると生地に跡が残る可能性があるため、使用後は速やかに取り外しましょう。
仮縫いで一時的に調整する
仮縫いによる一時的な調整も、スーツの袖が長い時の簡単な対処法の一つです。
用意する道具は、以下の4つです。
- まち針
- 糸と針(またはミシン)
- はさみ
- アイロン
スーツを着用し袖を折り返す位置を決めてからまち針で固定します。ここでの折り返し幅は、1.5cmから2cm程度が一般的です。
折り返したあとは、手縫いまたはミシンで軽く縫っていきます。縫い目は大きめにしておくと、あとでほどきやすく縫った跡もできにくいです。
また、強く引っ張ったり無理な力をかけたりすると、生地が傷む原因となるので絶対に避けましょう。
ボタン位置を調整する
スーツの袖が長い時は、ボタンの位置を調整することでも一時的に長さを調節できます。
ボタンの位置を調整する手順は、以下のとおりです。
- 袖のボタンを外す
- 新しく取り付ける位置を決める
- ボタンをしっかりと縫い付ける
ただし、ボタンの位置を調節する方法はあくまでも一時的な対処法に過ぎません。長期的な解決策としては、時間に余裕ができたらプロへ袖丈直しを依頼すると良いでしょう。
スーツの袖丈直しを専門店に依頼するメリット
スーツの袖丈を自分で直す方法は難しいため、基本的には専門店に依頼するのがおすすめです。袖丈直しを専門店に依頼するメリットは、以下の4つです。
- プロの仕上がりが期待できる
- 時間と手間を省ける
- 生地やデザインに合わせた提案が受けられる
- アフターケアのサービスがある
それぞれ見ていきましょう。
プロの仕上がりが期待できる
スーツの袖丈直しを専門店に依頼することで、プロの技術による美しい仕上がりが期待できます。
専門店では、スーツの仕立てや修理に特化した熟練のスタッフが袖丈を調整してくれるため、全体のバランスが整った、見た目の良いスーツに仕上がります。
さらに、使用する糸や縫製の仕方などにもこだわっているため、耐久性が高く、長く愛用できる仕上がりになるでしょう。
時間と手間を省ける
スーツの袖丈直しを専門店に依頼するメリットの一つとして、時間と手間を省ける点もあげられます。
自分で袖丈を直す場合は、以下の流れに沿って行う必要があります。
- 必要な道具を揃える
- スーツの袖丈を測る
- スーツの袖を切る
- 袖を縫う
- 仕上げにアイロンをかける
自宅に必要な道具がない場合は、買い出しに行かなければいけません。また、縫う位置がずれてしまえば、糸をほどいて一から縫い直す必要も出てくるでしょう。
スーツの袖丈直しを専門店に依頼することで、高いクオリティを維持しながらスムーズに行ってくれます。袖丈の長さ以外に調整したい箇所が出てきた場合も、一緒に依頼できるため、時間と手間を大幅に省けるでしょう。
生地やデザインに合わせた提案が受けられる
袖丈直しを専門店に依頼すると、生地やデザインに合わせた提案が受けられます。
スーツの生地には、ウール・ポリエステル・リネンなどさまざまな種類があり、それぞれの生地に合う糸や縫製方法は異なります。自分が適当に選んだ糸で縫い付けると、スーツの生地やデザインに合わず、ダサくなってしまう可能性もゼロではありません。
また、袖丈の長さを調整する場合は、全体のシルエットやスタイルを考慮しながら行う必要があります。専門店なら、プロの視点から最適な提案をしてくれるでしょう。
さらに、肩幅や胴回りの調整も同時に依頼すれば、よりフィット感のあるスーツに仕上げられます。
アフターケアのサービスがある
アフターケアサービスがあるのも、スーツの袖丈直しを専門店に依頼する大きなメリットです。
たとえば、以下のような場合に役立つでしょう。
- 家で着た際にもう少し長さを短くしたくなった
- 縫い付けた部分がほどけてしまった
- 袖丈だけでなく他の部分のサイズ調整も必要になった
スーツは体型の変化や使用状況に応じて、再度の袖丈調整やその他の修正が必要になるケースがあります。専門店なら、これらのニーズに対して柔軟に対応してくれるため、安心して長期間スーツを着用できます。
さらに、スーツを長持ちさせるための自宅でできるメンテナンス方法についても、アドバイスを受けられるでしょう。
スーツの袖丈直しにかかる料金の相場
スーツの袖丈直しにかかる料金の相場は、約4,000円〜20,000円ほどです。生地の種類や加工の難しさによって料金はさまざまで、特に本切羽と呼ばれる袖口が開閉できる仕様の場合は料金が高くなりやすいです。
また、以下のような場合は追加料金が発生するケースもあります。
- ボタンホールの数が4つを超える場合
- 長さを調整したことで裏地が足りなくなった場合
- 袖口の縫い代の限界まで長くした場合
- 袖の太さの調整が必要な場合
- カシミヤやシルクなどの高級素材である場合
専門店や百貨店、洋服チェーン店など、店舗によっても料金設定は異なるため、依頼する店舗に問い合わせてみましょう。
9月〜1月のハイシーズンはスーツのお直し依頼が多くなるため、通常時に比べて納期が1〜2週間ほど遅くなる可能性があります。スーツを着用する日が近い場合は、料金に合わせて納期についてもしっかり確認しておきましょう。
オーダースーツなら自分に合ったサイズのスーツを製作可能
スーツの袖丈が合わなくなった場合、新しくスーツを買い替えるのも1つの手です。
オーダースーツなら、自分に合ったサイズのスーツを製作可能です。丁寧な採寸をおこなったうえで仕立てるため、後から袖の長さ調節が必要になることもありません。
既製品だと標準体型の人に合わせて大量に製作するので、なかなか自分にぴったりなサイズは見つけられないでしょう。安いスーツを購入したのに後からサイズ調整が必要となり、最終的には高くつく可能性も考えられます。
自分の体にジャストサイズなスーツを購入したいなら、オーダースーツがおすすめです。特に「Suit Ya」なら、耐久性・ストレッチ素材といった機能性に優れたものや、ゼニア、ロロ・ピアーナなどの高級生地をリーズナブルな価格でオーダーできます。
また、自宅からオンラインで注文できるため、仕事が忙しくて店舗に行く時間が取れない人にもおすすめです。さらに、追加の費用をかけずにさまざまなオプションを付けられるので、デザインにこだわった自分だけのスーツに仕立てられます。
自分の体にジャストサイズなスーツを手間なく仕立てたい方は、ぜひ「Suit Ya」での購入をご検討ください。
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