スーツのサイズの選び方!サイズ表の見方・測り方・部位別のジャストサイズを解説【2026年版】

2026/10/01

スーツの着こなし方

スーツをジャストサイズで着こなすための基準をアイテム別に解説!

店頭で「A5ですね」と言われても、それが何を指しているのか分からないまま試着した経験はないでしょうか。ネットで買おうとしても、サイズ表に並ぶ数字の意味が分からず、結局カートに入れられないまま閉じてしまう。スーツのサイズは、慣れていないと判断のしようがありません。

実は、スーツのサイズ表記は「身長」と「胸囲とウエストの差」という2つの数値だけで決まっています。この2つが分かれば、A5もAB6も自分で読めるようになります。そして自分のサイズを知るために測るのは、まず3か所で足ります。

この記事では、サイズ表記の読み方、メジャーでの測り方、そしてジャケット・パンツ・ワイシャツ・ベストそれぞれで「どこがどう合っていればジャストなのか」を、数値の目安とあわせて解説します。サイズが合わなかったときの選択肢まで扱います。

読み終えるころには、自分の体型がどの表記にあたるかを自分で判断でき、試着室でもネットの商品ページでも迷わず選べる状態になっているはずです。

※本記事のサイズ表記に関する数値は、JIS規格(JIS L 4004 成人男子用衣料のサイズ/JIS L 4005 成人女子用衣料のサイズ)および検査機関・紳士服チェーンの公開資料をもとに、2026年9月時点で確認したものです。

Table of Contents

スーツのサイズ表記の見方【早見表】

スーツのサイズは「A5」「AB6」のように、アルファベットと数字の組み合わせで表されます。それぞれが何を意味しているのかを最初に押さえてしまいましょう。

表記の部分 意味するもの 例
アルファベット(体型区分) 胸囲とウエストの差 A=差が12cm
数字(号数) 身長 5=身長170cm前後

つまり「A5」は、胸囲とウエストの差が12cm前後で、身長170cm前後の人を指します。体型の絞り具合と背の高さ、この2つだけで表記が決まる仕組みです。

自分の数値さえ分かれば、店頭でもネットでも同じ基準で判断できます。まずはそれぞれを詳しく見ていきます。

数字(号数)は身長を表す

号数は身長を5cm刻みで区切ったものです。数字が1つ上がるごとに、身長が5cm高くなります。

号数 身長の目安 号数 身長の目安
2号 155cm 6号 175cm
3号 160cm 7号 180cm
4号 165cm 8号 185cm
5号 170cm 9号 190cm

身長が目安のちょうど中間にあたる場合、たとえば172cmなら、5号(170cm)と6号(175cm)のどちらでも候補になります。この場合は着丈と袖丈の好みで決めることになるため、後述の部位別の目安を参考にしてください。

アルファベット(体型区分)は胸囲とウエストの差

こちらが分かりにくい部分ですが、考え方はいたってシンプルです。胸囲からウエストを引いた数値が、そのままアルファベットに対応しています。

体型区分 胸囲とウエストの差
J体 20cm
JY体 18cm
Y体 16cm
YA体 14cm
A体 12cm(最も標準的)
AB体 10cm
B体 8cm
BB体 6cm
BE体 4cm
E体 0cm

計算の手順は次のとおりです。

  1. 胸囲を測る(脇の下を水平に一周)
  2. ウエストを測る(へその少し上を水平に一周)
  3. 胸囲からウエストを引く

たとえば胸囲96cm・ウエスト84cmなら、差は12cmなのでA体。胸囲100cm・ウエスト92cmなら差は8cmでB体です。差が大きいほど上半身が絞れた体型、小さいほど胴回りに厚みのある体型を意味します。

店頭でよく見かけるのはY体からBE体までで、日本人に最も多いのがA体(差12cm)です。J体やJY体は差が18〜20cmとかなり絞れた体型で、取り扱いのない店舗もあります。

なお、JIS規格上の正式な呼び方は「92A5」「94A5」のように、チェスト(胸囲)の実寸を頭に付けた形です。同じ「A5」でも胸囲92cm・94cm・96cmの3通りがあるため、A5という記号だけでは胸囲までは決まりません。JIS規格でも記号だけの表示は認められておらず、実寸との併記が求められています。店頭のタグに実寸が書かれていたら、そちらもあわせて確認してください。

その他の表記(3つの数値による表示・S/M/L・40や44R)

「A5」以外の表記に出会うこともあります。代表的な3つを押さえておけば、たいていの商品ページは読めます。

チェスト・ウエスト・身長の3つの数値で示す方式

「96-84-175」のように、実寸をそのまま並べた表記です。JIS規格では背広服の表示順をチェスト(胸囲)、ウエスト(胴囲)、身長の順と定めています。記号を読み解く必要がなく、自分の実寸と直接見比べられるのが利点です。

S・M・Lの表記

セットアップやカジュアル寄りのスーツで使われます。JIS規格ではこれを範囲表示として定義しており、身長とチェストの幅が決まっています。

表記 チェスト ウエスト 身長
S 80〜88cm 68〜76cm 155〜165cm
M 88〜96cm 76〜84cm 165〜175cm
L 96〜104cm 84〜94cm 175〜185cm
LL 104〜112cm 94〜104cm 175〜185cm

号数のように1つの数値ではなく幅で示されるため、同じMでも余裕の出方に差が出ます。試着できない場合は、実寸表があるかどうかを確認してから選ぶのが安全です。

40、44Rなどの欧米表記

インポートブランドで使われます。数字に付くRはレギュラー丈、Lはロング丈を意味します。アメリカ・イギリス表記の数字に10を足すとヨーロッパ表記になり、たとえばUS 40RはEU 50に対応します。

ブランドごとに実寸が異なるため、日本の号数に機械的に換算せず、各ブランドが公開している実寸表で確認してください。

レディースのサイズ表記(7号・9号・11号)

レディースはメンズとまったく別の体系です。ここを混同すると選び間違えます。

号数はバスト・ヒップ・身長の組み合わせで決まり、2つ刻み(3・5・7・9・11・13号…)で展開されます。標準とされるのが9号です。

号数 バスト ウエスト(参考) ヒップ
5号 77cm 58cm 87cm
7号 80cm 61cm 89cm
9号 83cm 64cm 91cm
11号 86cm 67cm 93cm
13号 89cm 70cm 95cm

※身長158cmを標準とした場合の数値です。ウエストはJIS規格上「参考値」の扱いで、10〜20代を基準としており、年代が上がるとやや大きめに設定されています。

号数に付くアルファベットは身長を表します。PP=142cm、P=150cm、R=158cm、T=166cmで、「9R」なら身長158cm前後のバスト83cmという意味になります。

ここで注意したいのが体型区分です。かつてはレディースにもY・A・AB・Bという区分があり、ヒップの大小で分かれていました(A体を基準にYが4cm小さい、ABが4cm大きい、Bが8cm大きい)。しかし2023年のJIS規格改正で、ほとんど使われていないことを理由にこれらの体型区分は削除されています。現在の規格では「9R」のように号数と身長記号だけで表すのが基本です。

市場には「9AR」といった旧表記の商品もまだ流通しています。見かけた場合は、Aの部分はヒップの標準を示していると理解しておけば問題ありません。メンズの体型区分が「胸囲とウエストの差=上半身の絞り」を見ているのに対し、レディースの旧区分は「ヒップの大小=下半身のボリューム」を見ていた、という違いも押さえておくと混乱しません。

各アイテムの実寸を数値で確認したい場合は、既製サイズの対応表が参考になります。

▶ Suit Yaの既製サイズ対応表(ジャケット・パンツ・ベスト・シャツ/メンズ・レディース)を見る

自分のスーツサイズの測り方

サイズ表記が読めるようになったら、次は自分の数値を知る番です。専用の道具は要りません。メジャーが1本あれば足ります。

測る前に準備すること

測り方そのものより、条件をそろえるほうが精度に効きます。次の3点を守ってください。

  • 薄手のシャツ1枚の上から測る(厚手のニットやアウターの上からは測らない)
  • 全身が映る鏡の前で、メジャーが床と水平になっているかを確認しながら測る
  • メジャーはきつく締めず、指が1本すっと入る程度にとどめる

きつく締めて測ると、出来上がったスーツが窮屈になります。逆にゆるく測るとだぶつきます。「肌に触れているが締め付けていない」状態が正解です。可能であれば、誰かに手伝ってもらうと背中側の精度が上がります。

まず測る3か所(身長・胸囲・ウエスト)

サイズ表記を決めるのに必要なのは、この3か所だけです。

測る箇所 測り方 使いみち
身長 靴を脱いで壁を背にまっすぐ立つ 号数(数字)が決まる
胸囲(チェスト) 脇の下のいちばん高い位置を水平に一周。胸の厚みがある人は最も張り出した部分 体型区分の計算に使う
ウエスト(胴囲) へその少し上を水平に一周。お腹が出ている場合は最も出ている位置 体型区分の計算に使う

測るときは息を吸いすぎず、自然に立った状態で。胸囲は腕を下ろした状態で測り、測り終わってからメジャーの水平を鏡で確認します。この3つが分かれば、前章の計算でサイズ表記が確定します。

精度を上げたい人が追加で測る4か所

オーダーやネット購入のように試着できない場合は、次の4か所も測っておくと判断材料が増えます。

  • 肩幅:片方の肩の骨から、首の後ろを通って反対の肩の骨まで
  • 裄丈:首の後ろの中心から、肩を通って手首のくるぶしまで
  • ヒップ:お尻のいちばん出ている位置を水平に一周
  • 股下:脚の付け根から床まで垂直に

股下は測りにくい箇所で、自己申告値が実測とずれやすい部分でもあります。身長別の平均値と比べておくと、自分の数値が妥当かどうかの目安になります。詳しくは股下の平均と測り方で解説しています。

自分で測るのが不安なときの選択肢

ここまで読んで「ひとりで正確に測れる気がしない」と感じた方もいるかもしれません。測定を人に任せる方法は3つあります。

店頭で採寸してもらう

最も確実です。スーツを扱う店舗であれば、購入前提でなくても採寸に応じてくれることがあります。一度プロに測ってもらった数値は、他店やネットで買うときにも使い回せます。

手持ちのスーツを測る

いま持っているスーツのうち、着心地がいいと感じる1着を平置きにして採寸します。体を測るより簡単で、しかも「自分が快適だと感じるゆとり」がすでに反映されているのが利点です。ただし、平置き採寸は着丈や肩幅の測り方にコツが要ります。

採寸を代行してもらう

手持ちの1着を送ると採寸してもらえるサービスがあります。自分で測る工程をまるごと省けるため、採寸に自信がない場合の選択肢になります。

それぞれの採寸方法の違いと具体的な手順は、以下のページにまとまっています。

▶ 4つの採寸方法(自己オート採寸・採寸代行・既製サイズから選ぶ・他社オーダーから採寸)を見る

ジャケットのジャストサイズ【部位別】

ここからは、着たときに「合っている」と判断する基準を部位ごとに見ていきます。ジャケットで確認するのは6か所です。それぞれ、合っているサインと合っていないサインをセットで挙げます。

まず、身長別の実寸の目安を押さえておくと判断が早くなります。次の表は標準体型(A体)の既製サイズの実寸です。

身長の目安 サイズ表記 着丈 肩幅 袖丈
160cm A3 66.5cm 42.5cm 57.5cm
165cm A4 68cm 43cm 59cm
170cm A5 69.5cm 44cm 60.5cm
175cm A6 71cm 45cm 62cm
180cm A7 74cm 46cm 63.5cm
185cm A8 76cm 46.5cm 65cm

※Suit Yaの既製サイズ対応表(2026年9月時点)の数値です。ブランドやモデルによって1〜2cm前後の差があるため、購入先の実寸表とあわせて確認してください。

着丈:お尻が隠れる長さが基準

着丈は、まっすぐ立った状態でお尻がちょうど隠れる長さが基準です。腕を自然に下ろしたとき、裾が人差し指の第二関節あたりに届くかどうかでも確認できます。身長175cmであれば71cm前後が目安になります。

合っているサイン:お尻がちょうど隠れている。腕を下ろすと裾が人差し指の第二関節のあたりにくる。

合っていないサイン:お尻が見えている(カジュアルに寄りすぎ、ビジネスでは短い)。お尻を大きく越えている(脚が短く見えやすい)。

ジャケットの裾には縫い代がなく、着丈は基本的にお直しができません。購入時に必ず確認すべき最重要項目です。

着丈の考え方をさらに詳しく知りたい方は、スーツの着丈の理想的な長さもあわせてご覧ください。

肩:縫い目が肩の骨の位置にくるか

「スーツは肩で着る」と言われるほど、フィット感を左右する部分です。しかも肩幅は後から直すのが難しいため、着丈と並んで妥協できません。

合っているサイン:肩と袖の縫い目が、肩の骨の真上にきている。縫い目の生地を指で軽くつまめる程度のゆとりがある。肩のラインがまっすぐで、よれていない。

合っていないサイン:縫い目が肩の骨より内側にある(小さい)。縫い目が腕のほうへ落ちている(大きい)。肩まわりに波打つようなシワが出ている。背中に横方向のシワが出る場合も、肩幅が足りていない可能性があります。

アームホール:小さすぎると腕が上がらない

アームホールは脇の下の袖ぐりのことです。ここは小さすぎる場合に問題が起きます。腕を上げたときにジャケット全体が引っ張られ、肩や身頃まで持ち上がってしまうのは、アームホールが小さいサインです。

合っているサイン:腕の付け根あたりの生地が少しつまめる。腕を前に出しても背中が突っ張らない。ボタンを留めた状態で、胸元に手のひらが入る程度の隙間がある。

合っていないサイン:腕を上げるとジャケット全体が持ち上がる、脇がこすれる(小さい)。脇の下に大きな空間ができ、身頃がだぶつく(大きい)。

小さすぎると動きにくさと脇のこすれにつながり、大きすぎるとシルエットがぼやけます。腕を上げ下げして確かめるのが確実です。

後ろ襟:シャツが1.5〜2cm見える状態

後ろから見たときの襟元は、意外と人に見られている部分です。ジャケットの襟が首の後ろに沿い、中のワイシャツの襟が1.5〜2cm見えている状態が基準になります。

合っているサイン:襟が首の後ろにぴたりと沿っている。シャツの襟が1.5〜2cmのぞいている。

合っていないサイン:襟と首のあいだに隙間が空いている(大きい、または猫背の影響)。襟まわりに横シワが寄っている(小さい)。シャツがまったく見えない、あるいは3cm以上見えている。

胸:ボタンを留めて拳一つ分

胸まわりはボタンを留めた状態で確認します。胸とジャケットのあいだに、握り拳が1つ入る程度のゆとりがあれば適正です。

合っているサイン:ボタンを留めても襟が胸に沿っている。前身頃に大きなシワが出ていない。

合っていないサイン:ボタンの前後に横向きのシワ(X字のシワ)が出る、襟が浮く(小さい)。前身頃に縦方向のシワが出て生地が余る(大きい)。

細身のシルエットはもともとゆとりが少なく設計されているため、シワが出やすくなります。細身を選ぶ場合は、留めた状態で必ず腕を動かして確認してください。

袖丈:シャツが1〜1.5cm出る長さ

袖丈は、腕を自然に下ろした状態でジャケットの袖口からワイシャツが1〜1.5cm出ているのが基準です。身長175cmなら62cm前後が目安になります。

合っているサイン:シャツが1〜1.5cmのぞいている。机に手を置いたとき、手の甲にジャケットの袖口が少しかかる。

合っていないサイン:シャツがまったく見えない(長い)。シャツが2cm以上出ている、手首の骨が完全に見える(短い)。

袖丈は縫い代があるため、お直しで調整できる数少ない部位です。ほかが合っていて袖丈だけ長い場合は、購入して直すという判断で問題ありません。

パンツのジャストサイズ【部位別】

パンツで確認するのは4か所です。ジャケットと違い、ウエストと裾はお直しで調整しやすいため、優先すべきはヒップと太ももになります。

ヒップ:お尻の形が浮き出ないか

パンツ選びはヒップを基準にするのが基本です。ここが合っていないと、ウエストをいくら調整してもきれいに見えません。

合っているサイン:お尻の丸みに沿っているが、形がはっきり浮き出てはいない。横から見て、お尻の下に横シワが寄っていない。

合っていないサイン:お尻の形がくっきり出る、座ると生地が突っ張る(小さい)。お尻の下に生地がたるんで落ちている(大きい)。

ヒップで合わせるとウエストが余る場合がありますが、ウエストは後から詰められます。順番としてはヒップを優先し、ウエストを調整すると考えてください。

ウエスト:ベルトなしでも落ちてこない

ウエストの正しい位置は、へその下、腰骨のあたりです。

合っているサイン:ベルトをしなくてもずり落ちない。ウエスト部分に指が1〜2本入る。

合っていないサイン:ベルトラインの下に放射状のシワが出る、両脇のポケットが開いてしまう(小さい)。ベルトで強く締めないと落ちる、ウエスト周りにギャザーが寄る(大きい)。

ポケットが開いているかどうかは、鏡の前で立った状態で横から見ると分かりやすい判断材料です。

太もも:裏側の生地をつまめるか

立った状態で、太ももの裏側の生地を指でつまめるかどうかで確認します。

合っているサイン:裏側の生地を軽くつまめる。歩いたり階段を上ったりしても突っ張らない。

合っていないサイン:つまめるゆとりがまったくない、座ると膝の上に横シワが集中する(小さい)。太ももまわりの生地が大きく波打つ(大きい)。

ただし細身のシルエットは意図的にゆとりを減らしているため、つまめないことがそのまま「小さい」とは限りません。座る・歩くといった動作で無理がないかを基準にしてください。

裾:クッションの量でシルエットが変わる

裾丈は靴に当たる部分の「クッション(たるみ)」の量で呼び分けます。好みとシルエットで選ぶ部分です。

呼び方 裾の状態 向いているスーツ
ノークッション 裾が靴の甲に触れない 細身のシルエット、足元をすっきり見せたい場合
ハーフクッション 裾が靴の甲に軽く乗り、浅いたるみが1本出る 標準的なビジネススーツ。迷ったらこれ
ワンクッション 裾が靴の甲にしっかり乗り、はっきりたるみが出る クラシックな太めのシルエット

裾は縫い代があるためお直しで調整できます。購入時に決めきれない場合でも、後から変更できる部位だと覚えておいてください。

ワイシャツのジャストサイズ

ワイシャツのサイズは「39-84」のように2つの数字で表記されます。前が首回り、後ろが裄丈です。つまり「39-84」は首回り39cm・裄丈84cmという意味になります。

確認するのは首回り・裄丈・肩幅の3か所です。

首回り:第一ボタンを留めた状態で、首とシャツのあいだに指が1本入るのが基準です。指が入らないとネクタイを締めたときに苦しく、指が2本以上入ると襟元が緩んでネクタイの結び目が安定しません。

裄丈:ジャケットの袖口からシャツが1〜1.5cm出る長さに合わせます。ジャケット側の袖丈と必ずセットで考えてください。シャツだけを基準に選ぶと、ジャケットを着たときにバランスが崩れます。

肩幅:首回りと裄丈だけで選ぶと、体型によっては肩の縫い目の位置がずれます。肩の縫い目が肩の骨の上にきているかを、鏡で確認してください。

首回りと裄丈の組み合わせや、体型別のシャツ選びについては、ワイシャツのサイズの選び方・正しい測り方で詳しく解説しています。

ベストのジャストサイズ

スリーピースのベストは、ジャケットを脱いだときに最も目立つアイテムです。確認するのは肩・着丈・ウエストの3か所になります。

肩:ベストの肩は面積が小さく、数値では判断しにくい部分です。着用して腕を前後に動かし、肩まわりが突っ張らないか、逆に肩の位置で生地が浮いていないかで確認します。

着丈:ベルトのバックルが隠れる長さが基準です。ここが最も重要なポイントになります。短くてバックルやシャツが見えてしまうと、腰の位置が低く見えます。逆に長すぎると、ジャケットの裾からベストがのぞいて見えることがあります。前身頃の裾がベルトに軽くかかる程度を目安にしてください。

ウエスト:背面のアジャスターで絞れるタイプが多いため、着用後に調整できます。前身頃にシワが寄らず、シャツが浮いて見えない程度に絞るのが適正です。ボタンを留めた状態で、シャツとベストのあいだに手のひらが入る程度のゆとりがあれば窮屈になりません。

なお、ベストには裄丈という概念がありません。袖がないため、袖に関する寸法は存在しないと考えてください。

体型別のサイズ選びのポイント

同じ身長でも、体型によって優先すべき部位は変わります。合わせる順番を間違えると、直せない部位で妥協することになるためです。5つのタイプ別に、どこから合わせるかを先に整理します。

体型 最初に合わせる部位 候補になるサイズ 後から調整する部位
細身 肩幅 → 着丈 Y体・YA体(扱いがなければA体) 胸・ウエスト
がっしり・筋肉質 肩幅 → アームホール Y体・YA体 ウエスト
お腹まわりに厚みがある 肩幅 B体・BB体・BE体(号数は変えない) ウエストは体型区分で調整
身長が高い 着丈 → 袖丈 8号・9号 身幅
身長が低い 着丈 → 肩幅 3号・4号 袖丈・裾丈

共通しているのは、直せない部位(着丈・肩幅)を先に合わせ、直せる部位(ウエスト・身幅・袖丈・裾丈)を後回しにするという順番です。以下、タイプ別に補足します。

細身の人

既製スーツは標準体型を想定して作られているため、細身の方は肩幅が合っても胸やウエストが余りやすくなります。

合わせる順番は、まず肩幅、次に着丈です。この2つは直しにくく、胸やウエストは詰められます。体型区分はY体(差16cm)やYA体(差14cm)が候補になりますが、取り扱いのない店舗もあるため、A体を選んでウエストを詰めるという方法も現実的です。

細身スーツの選び方と着こなしもあわせてご覧ください。

がっしりした体型・筋肉質の人

胸や肩に厚みがある場合、胸囲に合わせると肩幅とウエストが大きすぎ、肩に合わせると胸がきつくなるという板挟みが起きやすくなります。

優先するのは肩幅とアームホールです。とくにアームホールが小さいと腕を上げたときに全体が持ち上がるため、試着時は必ず腕を動かして確認してください。体型区分はY体やYA体が候補になります。

具体的な着こなしは筋肉質・マッチョに似合うスーツの選び方で解説しています。

お腹まわりに厚みがある人

胸囲とウエストの差が小さくなるため、B体(差8cm)、BB体(差6cm)、BE体(差4cm)が候補になります。

ここで起きやすいのが、ウエストに合わせてサイズを上げた結果、肩幅と着丈まで大きくなってしまうケースです。肩幅を基準に選び、ウエストは体型区分で調整するのが基本になります。同じ5号でもA5とBE5では胴回りが十数cm違うため、号数は変えずに体型区分だけを変えるという選び方が有効です。

ぽっちゃり体型のスーツの選び方も参考になります。

身長が高い人

8号(185cm)、9号(190cm)まで展開している店舗は限られます。身長に合わせると身幅が大きすぎるという問題も起きがちです。

確認すべきは着丈と袖丈です。どちらも短いと全体のバランスが崩れ、着丈は直せません。号数を上げても着丈が足りない場合は、身幅を詰める前提で大きめを選ぶか、オーダーを検討することになります。

身長が低い人

3号(160cm)や2号(155cm)が候補ですが、取り扱いが少ないため、4号を選んで詰めるという方法が現実的です。

着丈は後から直すのが難しいため、まず着丈が許容範囲に収まるサイズを選び、袖丈や裾丈を後から調整するという順番が失敗しません。肩幅も直しにくい部位なので、着丈と肩幅の2つが収まるものを起点に、残りをお直しで寄せていく形になります。

低身長でも似合うスーツの選び方で具体的な着こなしを紹介しています。

サイズが合わないときの対処法

試着してみて合わなかった場合でも、すべてが諦めというわけではありません。直せる部位と直しにくい部位を知っておくと、判断が早くなります。

お直しで直せる部位・直しにくい部位

部位 直しやすさ 補足
裾丈(パンツ) 直しやすい 縫い代があり、多くの店で当日対応も可能
ウエスト(パンツ) 直しやすい 一般的に3〜4cm程度まで。詰めるほうが広げるより容易
袖丈(ジャケット) 直しやすい 縫い代の範囲内。ボタン位置の移動を伴う場合あり
身幅(ジャケット) 条件付きで可能 脇の縫い目で詰める。詰めすぎるとバランスが崩れる
着丈(ジャケット) 難しい 裾に縫い代がなく、ポケット位置との関係で調整幅が小さい
肩幅 難しい 袖を外して付け直す大がかりな作業になり、費用も高くなりやすい

費用は依頼先と内容によって幅がありますが、裾上げやウエスト調整のような定番の作業は比較的手頃で、肩幅の修正のように分解を伴う作業は高くなる傾向があります。購入店で対応している場合は、無料または割安になることもあるため、まず購入店に相談するのが順当です。

ウエストの調整についてはスーツのウエスト直しはどこまでできるかで詳しく扱っています。

合わない箇所が複数あるときの考え方

1か所だけなら、お直しで十分に対応できます。判断が変わるのは合わない箇所が複数ある場合です。

たとえば「肩幅は合うが胸がきつく、ウエストが余り、着丈も長い」という状態は、その体型が既製の想定から外れているということです。この場合、お直しを重ねても仕上がりは中途半端になりやすく、費用も積み上がります。

目安として、直しにくい部位(着丈・肩幅)が合っていない、または合わない箇所が3か所以上ある場合は、既製品での解決は難しくなります。自分の寸法で作るオーダーメイドを検討する段階です。予算面でも、既製スーツにお直し費用を重ねた総額と、オーダーの価格帯が近づくことは珍しくありません。

スーツのサイズに関するよくある質問

スーツのサイズについてよくいただく質問をまとめました。

Q1. スーツのちょうどいいサイズはどう判断すればいいですか?

数値より、着たときの状態で判断するのが確実です。ジャケットは「肩の縫い目が肩の骨の上にある」「ボタンを留めて胸に拳一つ分のゆとりがある」「シャツが袖口から1〜1.5cm、後ろ襟から1.5〜2cm見える」。パンツは「ベルトなしでも落ちてこない」「お尻の形が浮き出ない」。この5点が満たされていれば、ジャストサイズと考えて問題ありません。

Q2. Y体とA体の違いは何ですか?

胸囲とウエストの差が違います。Y体は差が16cm、A体は差が12cmです。同じ胸囲なら、Y体のほうがウエストが4cm細い設計になります。A体が日本人に最も多い標準的な体型区分で、Y体は上半身が絞れた細身の体型向けです。身長(号数)は関係なく、体型の絞り具合だけを表しています。

Q3. 身長175cmの人のジャケットの着丈はどれくらいですか?

標準体型(A体)の既製サイズでは、身長175cm向けのA6で着丈71cm前後が目安です。ただしブランドやモデルによって1〜2cmの差があります。数値より確実なのは、まっすぐ立ってお尻が隠れているか、腕を下ろしたときに裾が人差し指の第二関節あたりにくるかで確認する方法です。着丈はお直しが難しいため、購入前に必ず確認してください。

Q4. 男性のスーツのサイズ表はどう見ればいいですか?

アルファベットと数字に分けて読みます。アルファベットは胸囲とウエストの差(A=12cm、AB=10cm、B=8cmなど)、数字は身長(4号=165cm、5号=170cm、6号=175cmなど)です。

自分の胸囲からウエストを引いた数値でアルファベットを、身長で数字を決めれば、自分の表記が分かります。表に実寸(チェスト・ウエスト・着丈など)が併記されている場合は、そちらを自分の数値と直接見比べるのが最も確実です。

Q5. 自分のサイズが表に載っていないときはどうすればいいですか?

胸囲とウエストの差が表の区分の中間に入る場合は、差が小さいほう(アルファベットが後ろのほう)を選んでウエストを詰めるのが基本です。小さいものを広げるより、大きいものを詰めるほうが対応しやすいためです。身長が号数の中間にあたる場合は、着丈を優先して選びます。

それでも該当がない場合は、既製の想定から外れているサインなので、オーダーを検討する段階と考えてください。

Q6. レディースの号数はどう選べばいいですか?

バストを基準に号数を決め、身長で記号を選びます。バスト83cmなら9号、86cmなら11号が目安で、身長158cm前後ならR、150cm前後ならP、166cm前後ならTです。ヒップが号数の目安より大きい場合は、ヒップに合わせて号数を上げ、ウエストを詰めるほうがきれいに収まります。

なお、かつてあったY・A・AB・Bの体型区分は2023年のJIS規格改正で削除されており、現在は号数と身長記号での表記が基本になっています。

Q7. 迷ったら大きめと小さめ、どちらを選ぶべきですか?

大きめです。理由は単純で、詰めることはできても広げるのは難しいからです。生地の縫い代には限りがあり、小さいものを大きくするには物理的な余地が足りません。

ただし、これが当てはまるのは詰められる部位(ウエスト・身幅・袖丈・裾丈)に限ります。肩幅と着丈は大きくても直しにくいため、この2か所は「大きめ」で妥協せず、合うものを選んでください。

サイズが合う一着を作るならSuit Ya

ここまで見てきたとおり、既製スーツは「肩は合うが胸が余る」「ウエストに合わせると着丈が長い」といった部分的なズレが起きやすいものです。合わない箇所が複数ある場合の選択肢が、自分の寸法で作るオーダーメイドになります。

Suit Yaは、採寸から注文までをネットで完結できるオーダースーツ店です。価格は29,800円(税込)からで、実店舗を持たないぶんを価格に反映しています。

採寸方法は4つから選べます。

  • 自己オート採寸:希望のフィット感(スリム・ノーマル・ゆったり)と身長・体重を入力すると寸法の目安が表示され、それを参考に自分で採寸して登録する方法
  • 採寸代行:手持ちのお気に入りのスーツやシャツを郵送すると、Suit Ya側で採寸してくれる方法
  • 既製サイズから選ぶ:いつも購入している既製サイズ(A5、AB6など)を指定する方法。サイズの変更もできます
  • 他社オーダーから採寸:他社でオーダーした寸法を入力すると、Suit Ya側で調整して登録してくれる方法

自己オート採寸では、ジャケット・シャツ・ベスト用の8か所とパンツ用の5か所、合わせて13か所の測り方が写真と動画で案内されます。この記事で紹介した測り方に沿って進められる構成です。

サイズに不安がある方向けに、ジャストサイズ保証も用意されています。条件は次のとおりです。

  • 対象は初回の1着目1回のみ(複数枚購入の場合も1着のみ)
  • 申請期限は商品到着から30日以内。申込後30日以内にリメイクショップの領収書を提出
  • 近隣のリメイクショップでお直しした費用に対し、最大5,000円(スーツ・スリーピース・ジャケット単品・コート)、最大3,000円(ベスト・パンツ・スカート単品)、最大2,000円(シャツ単品)の次回利用クーポンを支給
  • クーポンの有効期限は365日。購入時と同等レベル以上のオーダー商品に使用可
  • 対象外:クリーニング済み、使用済み、既製サイズ・採寸代行・他社サイズでの注文、シャツの首回り0.9cm以下・その他1.9cm以下の寸法変更 など

現金の返金ではなく次回使えるクーポンでの対応になる点と、採寸代行や既製サイズからの注文では保証の対象外になる点は、採寸方法を選ぶ前に確認しておいてください。

▶ ジャストサイズ保証の詳しい条件を見る

\自分の寸法で作れば、サイズ選びに迷わない/

>>Suit Yaの評判・口コミを見る

スーツのサイズを理解してぴったり着こなそう

スーツのサイズは、身につけてしまえば難しいものではありません。この記事の要点は3つです。

  • サイズ表記は2つの数値で決まる:アルファベットは胸囲とウエストの差、数字は身長。A5なら「差12cm・身長170cm前後」
  • 測るのはまず3か所:身長・胸囲・ウエスト。この3つでサイズ表記が確定する
  • 最後は着た状態で確認する:肩の縫い目の位置、胸の拳一つ分、シャツが袖口から1〜1.5cm・後ろ襟から1.5〜2cm。ここが合っていればジャストサイズ

合わない箇所が1か所ならお直しで対応できます。ただし着丈と肩幅は直しにくく、合わない箇所が3か所以上ある場合は、既製での解決が難しい段階です。

自分の寸法で作れば、そもそもサイズ選びに悩む必要がなくなります。既製で毎回どこかが合わないという方は、オーダーという選択肢も検討してみてください。

\採寸から注文までネットで完結・29,800円〜/

>>Suit Yaの評判・口コミを見る

この記事の監修者

田中 通隆

大学卒業後、日系大手企業を経て渡越し、オーダースーツカンパニーを設立。生地の仕入れから企画・生産・販売までを一貫して手がけ、オーダースーツ業界に10年以上携わる。
2008年よりオンラインでのオーダースーツ販売を開始し、複数店舗の立ち上げ・プロデュースも経験。コストパフォーマンスと品質を両立したスーツづくりを強みとし、「手軽に、良いオーダースーツを」を理念に、業界の発展に取り組んでいる。



Item Select

オーダースーツ生地

もっとオーダースーツ生地をみる



Ranking
人気生地ランキング

オーダースーツ【総合ランキング】

ランキングをもっと見る

オーダーシャツ【総合ランキング】

ランキングをもっと見る

関連する記事

1000円OFFクーポンをもらう
1000円OFFクーポンをもらう