スーツの色・柄による印象は?シーン別の選び方やマナーを解説
2023/07/16
スーツの着こなし方
「新しい色のスーツにチャレンジしたいけど、相手からどう思われるか不安」
「友人の結婚式に呼ばれたけど、仕事で着ているスーツでも大丈夫?」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
社会人になると着る回数の増えるスーツですが、ビジネスシーンだけではなく成人式や就職活動、結婚式など人生の節目で着用する重要な役割を果たします。
また、スーツの色が相手に与える影響は大きく、選び方を間違えるとマナー違反になったり相手を不快に思わせてしまったりする可能性もある点には注意が必要です。
この記事では、スーツの色・柄が相手に与える印象とシーン別の選び方について解説しています。記事を読むことで、ファッション性もありながらも相手を不快にさせないスーツの選び方とTPOに合わせたマナーが身に付きます。新しいスーツを新調しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
スーツの色による印象
スーツの色から受ける影響はとても大きく、私たちは無意識に身に着けている色からどんな人なのかを判断しようとしています。ここでは、以下9色が与える印象や特徴について解説します。
- ネイビー
- グレー
- チャコールグレー
- ライトグレー
- ブラック
- ブルー
- グレージュ
- ブラウン
- ベージュ
なお、TPOに合わない色のスーツは相手に対して失礼になるため、それぞれの色が持つ特徴には目を通しておきましょう。
ネイビー
ネイビーは「堅実」「誠実」などの印象を与える色で、多くのビジネスマンが着用しています。定番色でもあるネイビーは、どんな色とも合わせやすいため、ネクタイやワイシャツとのコーディネートがしやすい色です。
さらに、ネイビーの中でも暗めの色をダークネイビー、明るめの色をライトネイビーと呼びます。ダークネイビーは、堅実で真面目なイメージがあるため、営業や交渉など相手からの信頼を得たい場面での着用がおすすめです。
ライトネイビーは、若々しさやアクティブなイメージがあるため、ここ数年で若い人を中心に人気が高まっています。おしゃれで華やかなライトネイビーは、パーティーシーンでも合わせやすいカラーです。
なお、青に近い鮮やかなネイビーは顔立ちの薄い日本人には馴染みにくいため、彩度を上げてビビットな色合いにするのは避けた方がいいでしょう。
グレー
グレーは「上品」「モダン」などの印象を与え、メンズスーツの中でも人気の色です。ネイビーやブラックと比較すると明るい色のため、選ぶ生地や柄によって変化が分かりやすく見た目の印象が大きく変わります。
グレーはさまざまなアイテムと相性がいいため、コーディネートの幅も広がりやすいのが特徴です。白・青・赤といった色から、緑・黄色といった手が出しにくい色まで、まとまりやすく、アクセントにもなります。
チャコールグレー
グレーの中でも黒に近いカラーをチャコールグレーと呼び、柔らかく落ち着いた印象を与えます。
日本ではネイビーが定番カラーですが、欧米ではチャコールグレーこそエグゼクティブな色として支持されています。そのため、出張で海外へ行くことが多い方におすすめの色です。
ライトグレー
チャコールグレーに対して、明るめのグレーをライトグレーと呼びます。ライトグレーのスーツには、写真撮影で使われるレフ板の役割があり、顔を明るく見せてくれます。
ライトグレーは涼しげで爽やかな印象を与えるため、春夏の季節感を出したい方におすすめです。
また、明るく華やかな印象も与えられるため、結婚式や二次会などのパーティーシーンにも合うでしょう。
ブラック
ブラックのスーツはクールで都会的な印象を与えますが、着用には気を付けたい注意点があります。
就職活動や成人式など幅広いシーンで着用できますが、冠婚葬祭で着用するブラックスーツとは黒の深みが大きく異なり、まったく別物の扱いになります。冠婚葬祭ではビジネス用のブラックは黒の深みが薄く、マナー違反です。
欧米では、黒の無地スーツ全般を喪服としているため、海外出張の際は着用しないようにしましょう。
ブルー
ブルーは「爽やか」「個性的」などの印象を与える色で、フレッシュさと若々しさがあります。
明るいブルーは、清涼感があるため春夏の着用がおすすめです。また、個性的な印象から、ほかの人とはかぶりにくいメリットがあります。パーティーシーンのような個性をアピールしたい場面では重宝するでしょう。
一方で、ブルーのスーツには不向きなシーンがあります。目上の方と会うシーンや面接、謝罪などのシーンでは、軽すぎる印象を与えてしまうため、向いていません。
なお、コーディネートが難しいブルーのスーツも、ポイントを押さえればおしゃれに着こなせます。スーツ自体が華やかなため、インナーは白いワイシャツを基本とし、ネクタイは色や柄などあまり気にせず合わせると統一感が得られます。シューズは、引き締めたいなら黒、カジュアルに見せたいならブラウン系がおすすめです。
グレージュ
グレージュとはベージュ寄りのグレーで、クールな印象のあるグレーとは違い、暖かみのある暖色系のグレーです。ヘアカラーでも人気の色で、ここ数年でよく耳にするようになりました。
女性的な印象を与える色で、グレーよりは柔らかな雰囲気、そしてベージュよりもクールな雰囲気が魅力です。肌の色や表情を明るく見せてくれるため、レディーススーツにも使われています。
ブラウン系のスーツにチャレンジしようと考えているものの、ビジネスシーンでは使いづらいと感じる方は、ぜひグレージュを試してみてください。
なお、既製品のスーツではなかなか見ない色のため、グレージュのスーツが欲しい方はオーダースーツがおすすめです。
ブラウン
ブラウンは「落ち着き」「余裕」などの印象を与える色で、ここ数年トレンドになっています。
大人っぽい印象を与えてくれるため、役職が上の立場の方や、若くてもシックで上品なイメージを表現したい方におすすめです。
ネクタイやワイシャツは、アースカラーを使ったコーディネートをすると上品にまとまります。
なお、ブラウンも「ライトブラウン」「ダークブラウン」「サンドブラウン」と色の濃淡によって呼び方が異なるため、着用シーンに合わせたカラーリングを選択しましょう。
ベージュ
ベージュは明るくやわらかい印象を与えるため、定番色とは違う印象のスーツが欲しい方におすすめです。黒髪の日本人には着こなしが難しいといわれていますが、ポイントを押さえればおしゃれに着こなせます。
たとえば、ワイシャツはホワイトかサックスブルーなど、爽やかな色がベージュのスーツには合います。また、ビジネスシーンでは無地のシャツが好ましいですが、オフィスカジュアルを採用している職場ではオックスフォードシャツと合わせるのもいいでしょう。
なお、多少カジュアルな印象が強いベージュのスーツは、同系色の小物を合わせると統一感が出ます。アースカラーの中でも暗めの色を選ぶと、ビジネスシーンでも合わせやすいです。
スーツの柄による印象
はじめてのスーツは無地を選ぶ方が多い傾向にありますが、着回し用や個性を出したいときには、柄の入ったスーツを手にしたくなる方もいるのではないでしょうか。ここでは、人気のあるスーツの柄を3種類紹介します。
- ストライプ
- チェック
- シャドー
柄入りのスーツはカジュアルさが強くでてしまう場合もあるため、ビジネスシーンにおすすめの柄も合わせて解説していきます。
ストライプ
無地に次いで人気のストライプ柄ですが、ラインの幅やデザインによって印象が大きく変わります。カジュアルさが強く出すぎてしまう場合もあるため、TPOに合わせてデザインを選びましょう。ここでは「ピンストライプ」「ペンシルストライプ」「チョークストライプ」の3種類について解説していきます。
ビジネスシーンで一般的に取り入れられるストライプは「ピンストライプ」です。
ピンストライプは、針の頭(ピン)のような小さな点が連続したストライプ柄で、ネイビーやブルーの生地に多く使用されています。ストライプの中でも上品な印象が強く、ラインの感覚が狭いタイプが多いのが特徴です。
ペンシルストライプは、鉛筆で書いたような太さのラインが特徴で、ネイビーやグレーの生地に多く使用されています。ラインの主張がはっきりとしており、濃い色のスーツに対し白色のラインを入れることでカジュアルさが強くなります。
チョークストライプは、その名の通りチョークで書いたような太いラインが特徴です。秋冬用のスーツやフランネル素材のデザインに多く採用されています。
チェック
プライベートで一度は着たことがある方も多いであろうチェックは、スーツのデザインになると無地やストライプに比べて垢抜けた印象になります。ここでは「グレンチェック」「ウィンドウ・ペンチェック」「タータンチェック」の3種類を解説していきます。
グレンチェックは、千鳥格子と細い線の小さなチェックが組み合わされたイギリスの伝統的な柄のひとつで、上品かつ知性的な印象を与えます。
ウィンドウ・ペンチェックは、単色の細い線で四角形をつくる格子柄です。イギリスの伝統的な柄のひとつで、クラシックな印象を与えます。コーディネートは、無地のワイシャツやネクタイと合わせると全体の印象がすっきりとまとまります。
タータンチェックは、スコットランドで生まれた柄でチェック柄の中でも高い人気があります。スーツにタータンチェックを取り入れる際は、ブラックウォッチと呼ばれる青地に緑と黒の配色によるチェックがおすすめです。
シャドー
シャドーは一見無地のように見えますが、光の当たる角度や見る角度によって柄が見える特徴があります。
スーツによく取り入れられるシャドー柄は、シャドーストライプとシャドーチェックです。どちらも落ち着いた印象を与えられるため、ビジネスシーンに適しています。
「柄の入ったスーツが欲しいけど派手になりそうで心配」といった不安がある方は、シャドー柄から挑戦してみるといいでしょう。
シーン別のスーツの色と着こなしマナー
スーツは、シーンに合わせて選ぶべき色や生地のマナーがあります。ここでは、人生の中でも重要な節目のシーン別に解説していきます。
- 就活
- 入社式
- ビジネスシーン
- 結婚式・披露宴
- お葬式
選び方を間違えると、周りの方を不快な気持ちにさせてしまう可能性があるため注意しましょう。
就活
リクルートスーツにルールはありませんが、ブラックのスーツを着用する学生が一般的です。特に金融系や教育系、公的機関などの業界では、ファッション性よりも誠実さや堅実さをアピールする必要があるため、ブラックのスーツが好まれます。
しかし、業界によっては黒以外のスーツがアピールにつながる場合もあります。たとえば、アパレル業界や美容業界ではトレンドを押さえていることが重要です。黒にこだわらず、自分に合う色を選択するのもよいでしょう。
ただし、これらの業界でも企業ごとに社風や採用方針は異なるため、リサーチをした上で、応募企業先に合わせた色を選ぶことが大切です。
入社式
入社式はフォーマルな式典のため、ブラック・ネイビー・グレーの落ち着いた色を選びましょう。また、グレーを選ぶ際は、ダークグレーを選ぶのが無難です。
就職活動で着用していたリクルートスーツでもかまいませんが、普段の業務でスーツを着用する企業であれば、入社を機にビジネススーツを新調すると業務に入るときに慌てて用意する必要がありません。
購入したスーツは、型崩れを防ぐためのしつけ糸がついていることがあるため、忘れずにカットしておきましょう。
ビジネスシーン
ビジネスシーンでは、ネイビーとグレーが定番色です。リクルートスーツはブラックが定番でしたが、ビジネスシーンにおいては意見が分かれます。
ブラックは、喪服やタキシードなどに使われる色で、ビジネスシーンでの着用は向いていないという考え方もあります。欧米では、黒の無地スーツ全般を喪服としているためビジネスシーンで着用する方はいません。
また、ビジネススーツではジャケットの1番下にあるボタンを外しておくことを「アンボタンマナー」と呼びます。1番下のボタンを留めてしまうときれいなシルエットが崩れるため注意しましょう。
結婚式・披露宴
結婚式にふさわしいスーツは「ブラックフォーマル」と呼ばれる礼服です。ビジネスシーンで着用するブラックよりも深く光沢のない生地が特徴です。
仕事で着用しているダークネイビーやダークグレーといった濃い色のスーツでも問題ありません。その場合は、小物で華やかさを足してフォーマル感を出すようにしましょう。
なお、結婚式の主役である新郎より目立つような派手な色と柄を避けるのがマナーです。
お葬式
冠婚葬祭で着る服を礼服と呼び、その中でもお葬式で着る服を喪服と呼びます。「ブラックフォーマル」は冠婚葬祭で着用する礼服のことをさすため、喪服としても着用可能です。
喪服として着用する際は、白いワイシャツ・黒いネクタイ・黒い靴下・黒い靴と合わせるのが基本スタイルです。また、ビジネスシーンではジャケットにある1番下のボタンを外すのがマナーでしたが、喪服はボタンをすべて閉めるのが正しい着用方法になります。
シーンに合った色・柄のスーツを選ぼう
スーツの色・柄が与える印象とシーン別の合う色について解説しました。
色が人に与える影響は大きく、どんな自分を見せたいかによってスーツの色も変わります。
既製品は限られたデザインの中からしか選べませんが、オーダースーツなら自分に合った色・柄を細かく選べるメリットがあります。豊富な生地とオプションから選んだスーツは、自分だけのオリジナルスーツとして満足感が得られるでしょう。
また、オーダースーツは自分の体にフィットしたサイズで製作が可能です。選んだ色・柄も体のサイズに合わせることで、より見栄えも良くなります。
オーダースーツの製作を検討している方は、Suit Yaがおすすめです。スーツだけではなく、ワイシャツやネクタイのご用意もあるため、トータルコーディネートができるSuit Yaをご検討ください。
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